中島祐三建築設計事務所 WEB SITE

■2006年1月 大阪・阪急ビルディング 梅田駅旧コンコース

1932年(昭和7年)第二期増築

阪急ビルディング設計:竹中工務店、阿部建築事務所
(旧コンコースドーム空間意匠考案:伊東忠太)

とても穏やかな元旦。いつもはたくさんの人でごった返し立ち止まることも難しいこの場所も、今日は歩く人もまばらです。かつて改札口のあった旧コンコースをじっくりとスケッチすることができました。
親に連れられて来た阪急百貨店。食堂の雰囲気もかすかに憶えています。コンコースの屋根と一番端っこの千里線、改札口で駅員さんがずっと鳴らしているパンチの音が蘇るようです。
ホール意匠は伊東忠太。終着駅であるターミナルのホールとして実に多くの人を見守ってきた空間です。

インターネットで検索してみると保存を呼びかけるブログあり。建設に関してのかなり詳しい歴史解説などを読むと、ますます壊されるのが惜しい限りです。建設のいきさつをはじめ、アーチ「スチールアーチリッブ」(アーチ型鉄骨)の断面図と鉄骨詳細、竣工時のホール写真などもあり、現在と重ね合わせると、かなり興味深いものです。すでにアーチ妻面の壁画などは隠されて見えませんが、立ち入ることのできる間にしっかり見ておかねばなりません。

ブログURLはhttp://blog.livedoor.jp/hankyu13/archives/50145754.html
また、近代建築の魅力を写真で紹介されているHPがあり、このホールもとても良い写真で紹介されています。URLはhttp://www.zoukei.net/osaka/hankyu.htm